眼瞼下垂の失敗例、失敗しないために注意するポイント

眼瞼下垂になると、挙筋がまぶたから離れることで、まぶたが下がって、目が開けにくくなったり、視界が狭くなったりします。
眼瞼下垂の手術では、瞼板から離れた挙筋を瞼板の近くに筋肉を縫い付けます。挙筋の働きを正常に戻すことで、眼瞼下垂の症状が改善されるようになります。
稀に手術を受けた後、目が大きく開いて驚いたような表情になったり、症状が改善していなかったり、目の開き方や二重の幅に左右差や不自然さがあったりすることがあります。

眼瞼下垂の手術は修正できますか?という質問を頂く事がありますが、一概に答えることはできません。修正できるかどうかは、失敗した原因や症状によって異なります。

眼瞼下垂の手術後、眼の開きが不自然になり、まぶたが完全に閉じなくなることがあります。まぶたが閉じないとドライアイの原因となることがあります。睡眠中も目が少し開いたままになると、目やにの量が手術前よりも増えるようになります。

眼瞼下垂の手術を受けた後、まぶたの開き具合や二重の幅が左右で違って見えることがあります。しかし、手術後の回復過程で、腫れや内出血が治まると、徐々に左右のバランスが整っていくようになります。もし3ヶ月以上経っても左右の差が目立つ場合は、再手術の可能性について医師に相談しましょう。

眼瞼下垂の治療を受けたのに、逆にまぶたの開きが悪くなる場合があります。原因は、眼瞼下垂の手術操作で緩んだ挙筋を引き寄せ出来ずに、逆に更に緩みを大きくしてしまう事があるからです。他には、二重の幅を広げ過ぎる事も原因になります。

眼瞼下垂の治療を受けたのに満足した結果にならないことがあります。眼瞼下垂の症状を正しく把握せずに治療を行うと、根本的な解決にはならず、効果が現れなかった可能性があります。

眼瞼下垂の手術後に、以前と比べて白目が目立つようになり、びっくりしたような目になったと感じる方がいます。しかし、目の開き方や左右のバランスは手術後3〜6ヶ月くらい経過すると自然に整う場合があります。まずは様子を見ることをお勧めします。
3ヶ月以上経っても症状が改善しない場合は、再手術を考えて医師に相談しましょう。

眼瞼下垂の手術には、皮膚を切る方法と切らない方法があります。どちらの方法も、手術後には施術部位の腫れや内出血、痛みなどのダウンタイムが少なからず生じます。眼瞼下垂の手術で失敗したかもと思う前に、ダウンタイムやリスクについてしっかり理解しましょう。

手術後の痛みはあまりないようです。当院では手術後に内服薬と塗り薬、痛み止め、点眼薬をお渡ししています。
手術後に痛みや熱感がある場合は、当日は目を濡らさないように痛み止めを内服してください。翌日以降は注意事項に従ってなるべく安静にしましょう。

まぶたは顔の他の部分に比べて血管が多いため、手術後は腫れや赤み、内出血が起こりやすくなります。腫れは保険適応の手術の場合は10日から2週間で治ります。切らない手術の場合は7日~10日ぐらいで治りますが、レーザーを使った手術の場合は1か月ぐらい腫れが引くまでに掛かります。抜糸が終われば、実生活でそれほど困る事はありませんが、他人の視線を気にされる場合は、完全に腫れが引くまで待つ方が良いでしょう。

切らない眼瞼下垂の手術でも針穴を一旦縫って、1日か2日後に抜糸が必要ですが、傷は残りません。切る眼瞼下垂手術は、術後は瞼の上に黒色の糸がつきます。保険の手術の場合は2~3か月後に、レーザーメス手術の場合は半年~1年後で目立たなくなります。一見わからない程まで落ち着きますのでご安心ください。

眼瞼下垂の手術後には腫れや内出血などのダウンタイムが発生するため、見た目や、目の開き具合などの効果を実感するのが難しくなります。また手術後は傷跡が目立ったり、まぶたが開きにくくなったりするため、一時的に見た目が悪くなるように感じて、失敗したかもと心配になるかもしれません。
個人差はありますが、腫れや内出血が治まり、腫れが引いてくると目が開きやすくなり、まぶたが自然な状態になってきます。1ヶ月ぐらいで目元はすっきりして、目も開きやすくなります。

まぶたは顔の他の部位と比べて、腫れや赤み、痛みが出やすい部位です。
手術後の腫れ、ダウンタイムの期間を短くするために、手術当日は「手術当日の入浴を控える」「術後の運動を控える」など医師の指示に従いましょう。
また翌日以降は冷やさずに安静にするだけで良いです。酒とタバコは手術後1週間、止めましょう。処方した内服薬と塗り薬、痛み止め、点眼薬はきちんと使用するようにしましょう。

眼瞼下垂の症状やお悩みは、患者様お一人おひとりで異なっています。ご自分の悩みを医師にしっかり伝えて、医師からの説明をよく聞いて納得出来るかどうか判断することが重要です。当院では「現在のまぶたの状況」「挙筋機能の働き具合」「まぶたの症状の原因(眼瞼下垂の原因)」「治療の必要性」「手術方法の説明」を医師がご説明いたします。仕上がりのイメージなどを確認し、しっかり納得したうえで手術を受けるようにしましょう。

眼瞼下垂手術を受けるためには、医師の技術やカウンセリング内容が重要なポイントです。
手術を受ける前には、手術を行う医師の手術実績などを確認しましょう。
またカウンセリングでは、イメージや仕上がりをしっかりと共有できるか、手術後の傷の回復、腫れ・内出血、痛みなどのダウンタイムの説明を丁寧に行ってくれる医師を選ぶようにしましょう。
眼瞼下垂の手術には副作用やデメリットもあります。当院ではメリットだけでなくデメリットについても必ずご納得いただいたうえで手術をご案内しております。

当院では眼瞼下垂の修正手術・再手術が行いますが、初回の手術と別のクリニックで行う場合は、対応できるか一度診察を受ける必要があります。前回の手術による癒着や手術操作など、症状によっては難しいケースがあります。
また、前回の手術で切開した上まぶたは皮膚が固くなり、内部は癒着していることが多々あります。癒着した内部の修正手術は非常に難易度が高く、保険適用の手術方法では改善が見込めないため、当院では眼瞼下垂の再手術は保険適用でのご提案をしておりません。

─ DOCTOR COMMENT ─

立花院長
Q 眼瞼下垂の手術はやり直しできますか?
A 手術の効果が持続せずに1年以内に再手術を検討する方がいます。その場合は眼瞼下垂の手術のやり直し(再修正手術)は可能ですが、受けた手術内容によって再手術ができるかどうか変わってきます。
Q 眼瞼下垂を放置するとどうなりますか?
A 眼瞼下垂を放置していると、徐々に症状が重くなり、徐々に視野が狭くなったり、肩こり、頭痛、めまいなど、日常生活に不便が生じる可能性があります。早めに専門の医師の診察を受ける事をお勧め致します。
Q 眼瞼下垂の手術はバレますか?
A 手術方法によって腫れの期間は異なりますが、1~2週間は腫れます。切る手術は術後2週間ぐらいで腫れが落ち着きます。切らない手術の場合は、1週間ぐらいで腫れは引いてきます。ダウンタイムの期間はどうしても腫れているので手術した事はバレると思います。
Q 眼瞼下垂の手術は難しいですか?
A 眼瞼下垂手術は、外科手術の中でも難しい手術になります。副作用の可能性がありますし、手術に伴うリスクも無視できません。また、眼瞼下垂の症状は患者様ごとに違っています。患者様ごとに症状や改善のご希望にも違いがあります。
それぞれのご要望を伺い最適な治療を行うのは非常に難しい手術だと考えています。
Q 眼瞼下垂は手術をせずに治せますか?
A 眼瞼下垂の手術は症状の重度に応じて行われますが、インターネットでは軽度の場合はマッサージやトレーニングで治るという記事があります。しかし、自己判断によるマッサージやトレーニングで逆に悪化する可能性があります。根本的な改善には手術が必要になるため、早めに専門の医師に相談することが大切です。
Q 眼瞼下垂の手術をした後はどうなりますか?
A 手術後は、まぶたが開きやすくなり、肩こり、頭痛、めまいなどの症状が改善していきます。日常生活が快適になることが期待できます。
手術直後は、目が乾燥しやすくなります。目が開きすぎて眩しく感じたり、目やにが増えたりすることがありますが、目の乾燥や涙目、目やにの症状は、手術から1ヵ月ぐらいで落ち着いてきます。

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